風ノ助

狩人の夜の風ノ助のレビュー・感想・評価

狩人の夜(1955年製作の映画)
4.0
ジョンとパールの父親は銀行強盗で手にした1万ドルを子どもたちに託したまま死刑になってしまいます
刑務所でその事を耳にしたハリーは伝道師になりすまし子どもたちの所へやってきます

大人たちを言いくるめて子どもたちを追いつめるハリーがめちゃめちゃ怖い

子どもたちがボートで逃げるあたりからは冒険物語のようになってきて動物や風景の自然描写が幻想的でとても美しいです

他にも殺害シーン、水中の遺体、追ってきたハリーを小屋から除くところ、など芸術的に美しいカットがたくさんありました

終盤にハリーと二人を救ったクーパー夫人が窓越しに讃美歌を歌うシーンがあります
クーパー夫人は敬虔なクリスチャンですがハリーも穢らわしい女性を始末するという使命を全うする彼の神の信仰者だったのですね
最初の方に神と対話してたのを思い出します

この時代にこんなサイコ野郎を不気味にかっこよく描けるセンスが凄いです
LOVE&HATEのタトゥーがクール

最後御伽噺風に幕を閉じることでクーパー夫人以外の大人たちがみんなポンコツだった理由がわかった気がしました
風ノ助

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