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トガニ 幼き瞳の告発のkaitoのレビュー・感想・評価

トガニ 幼き瞳の告発(2011年製作の映画)
3.4
トガニを観ました。
かなり憂鬱な映画だということは事前に耳にしていたので覚悟はしていたものの目を背けたくなるシーンが多数ありました。そんな映画のレビューしていきます。

まず表面的な話からすると、演技がかなりよかった。コン・ユもいつも通り良かったけど、子役たちの演技が素晴らしい。特に、ミンスかな。ミンスが泣いたり、叫んだりする姿に何度も心打たれてしまった。冒頭で弟を亡くすシーンがあるんだけど、説得力ある演技だった。本当に演技なのか疑ってしまうくらい、子役の演技がすごかったというのが第一印象。

個人的な見解で映像面に関して言うと、結構グロテスク、精神的にかなり参ってしまう描写が多い。というよりも結構見せすぎな気がした。もちろんこういう事実があったという説得力はある。それゆえ、心に残り続けることは間違いない。ただ、映画として観ると見せすぎだなと感じてしまった。
だーがしかし、これは事実に基づいての映画のためこういうやり方が正解だというのは分かってる。この映画が再び裁判?を起こし、懲役12年の判決が下されたという記事は映画を見終えたあとチェックした。ここからはもう映画の枠を超えて、社会的な問題になってくる。この映画を観て描写が酷すぎると非難するのか、加害者が酷すぎると非難するのか…。韓国ではどちらもいたようだけど、僕は明らかに後者である。

まあ、まとめると…


「トガニ」は映画という枠を超えた、教科書として成り立つ、被害者の叫びが詰まった僕らが受け入れなければならない事実で構成された作品である。一見しておく価値は十分にある。
日本ではこういう映画少ないよねとボソッと言ってみる。(知らないだけかも)
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