金田一耕助と。
R2-D2とゴジラとスーパーマンと。
三船敏郎さんと角川春樹さんと横溝正史さんと。
『雨に唄えば』と『サタデー・ナイト・フィーバー』と『八甲田山』と。
全編パロディで埋め尽くされている。
パロディ映画だから、金田一は語る。
いつもいつも事件を未然に防げない、
いや「防がない」理由を滔々と語る。
曰く、
毛唐みたいにピストルをバンバン撃ち合う
“あしたの殺人”
と違って、日本の殺人は
“過去の魑魅魍魎を払い捨てるための殺人”
らしい。
犯人の気持ちに寄り添う
世にも珍しい探偵だ。
この映画もまさに“日本の殺人”だ。
パロディという過去の魑魅魍魎がうじゃうじゃと。
【犯人・大林監督】のスッキリした顔を見届ける映画だ。
