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ゴジラ対メガロの3104のレビュー・感想・評価

ゴジラ対メガロ(1973年製作の映画)
2.4
ひさびさに観賞。
内容も客入りもシリーズの「底」。低予算ここに極まれり。制作陣は条件下でできる限りの努力をしているのだろうな。

とはいえ支離滅裂で、荒唐無稽ともやけっぱちとも言えぬ感じの雑な話の展開は、ひいき目に見ても評価できる点などなく。

好意的に見られる箇所といえばメガロがぴょんぴょんかわいく跳ねる様子と、一部音楽がフルートを絡めて悪くない事くらいか。
怪獣島(そういや冒頭の地殻変動?で、島にいたアンギラスは地割れに飲み込まれたのかしら・・)から呼ばれて脇目もふらず“怪獣タッグマッチ”の会場へと向かうゴジラ。距離もあるだろうし急いで駆けつけねばならぬのに今回は空は飛ばず、黙々と歩く姿が妙に長く描写される。他にもサービス精神からなのだろうか・・取ってつけたようなカーチェイスのシーンもそう、妙に長く描かれる。共に間延びと違和感が拭えぬ。なのに肝心のゴジラの活躍シーンが実質クライマックスの10〜15分程度なのがもったいなくてそして解せぬ。

レディガード、ゴキブリ、夢の中の出来事、水銀コバルトカドミウム・・等々、シリーズが進むごとにパワーダウンしながらも一作ごとに観せ方や趣向を凝らしていたが、今作はそれすらも窺えず。一応核実験が引き金という設定はあるが、その設定も活かせたとは言い難く物語として深みに欠ける結果に。ゴジラ・ジェットジャガー組vsメガロ・ガイガン組の決戦が行われる、建て込んだセットなどまるでないだだっ広い場所に象徴されるかのような、空疎で寂しい作品となってしまった。エンディングを飾る子門真人の熱唱も虚しく響くばかりなり。
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