このレビューはネタバレを含みます
「自殺サークル」からこちらへ。
園子温という監督を意識したことは無かったが、2作観たうえでとても個性的(普通じゃない・いろいろ拗らせている)と感じた。
園子温は本作によって、伝統的な家族のあり方幻想を信じ込み家族を形成していくことの危うさを描きたかった、と語っている。
「自殺サークル」では、役割を演じる≒自己を失う→自己や他人との関係の欠如、をテーマにしていたが、他人との関係性の一番濃いものが家族?本作ではその家族をターゲットに。
園氏は他者との関係性を保つのに、自分を偽る必要性があったのではないか?私も人事じゃないので、そう勝手に理解した。彼は拗らせている。でもそれは、映画のデキと芸術性を否定するものではなく、彼の場合はむしろ原動力になっている。
これが映画を観た感想。内容ではなく監督の頭と心の中ばかりが気になった。
吉高由里子が可愛い!
レンタル家族ってシステムはこの時期から既にあったってことですかね?妻を亡くした設定で娘を二人オーダーした男…ノリノリで笑った。
皆が涼しい顔しながら生きている場で、ここは砂漠だ!砂漠なんだ!と叫びながら、泉を求めている園子温監督の姿が見えた…