おけい

水の中のつぼみのおけいのレビュー・感想・評価

水の中のつぼみ(2007年製作の映画)
4.0
だいぶ前に鑑賞済。女流監督であるセリーヌシアマデビュー作品。

思春期の女の子の揺れ動く気持ちを見事に表現しきる手腕というかね。女優達を物凄くうまくスクリーンの中で活かしているよね。

とりわけ、主人公の想う対象である上級生フロリアール(アデルエネル)…彼女から目が離せなかった。美人で水々しく華やかでありながらどこか世の中をなめ腐った、すれた印象の上級生役。

憧れと羨望の眼差しで、何とか彼女にお近づきになりたい主人公の気持ちも手に取るように分かる。

ただ、実際近づいてみると、憧れの人も同じ人間なんだよね。悩みもあるし非常に人間くさいしさ。

少女達の青春の甘酸っぱい1ページを切り取ったような作品でしたが、大人達の存在は感じても姿形が全く出てこない点も、本作の雰囲気にうまく影響している気がしました。
おけい

おけい