ジニョク

夜の第三部分のジニョクのレビュー・感想・評価

夜の第三部分(1972年製作の映画)
4.0
なんかよく分からんが最高でした!

アンジェイ・ズラウスキー監督作、観るのはこれで2作目です。
初めて観たのは『ポゼッション』
あれもよく分からなかったくせに大興奮いたしました。

ズラウスキー作品は”まず感じろ!”なんですかね🤔
そんで、あちこち調べているうちに、ジワ〜ッと浸透してゆく…。

兎にも角にも、こおゆうタイプの作品て嫌いじゃない!😋

舞台は第二次世界大戦下のポーランド🇵🇱
妻と幼い息子をナチスに殺され逃げているうちに、主人公ミハウは妻と瓜二つの女に出会う。

出会ったその日に女はミハウの前で股を広げ、赤子を産み落とす。
太ももの間から血濡れた赤ん坊の頭。

冒頭の、カッと見開かれた妻の額から流れ出る血といい、ズラウスキー監督の絵面にはギョっとさせられる。

亡くした妻と子の面影をこの母子に重ね「守らなければ!」と使命感に震えるミハウ。
配給券を手に入れるべくナチスのチフス研究所に被験者として通いつめるんだけど…。

恐ろしい!
おびただしい数のシラミ。
血を吸って膨らんだシラミを顕微鏡で拡大したモノなんて、あんなもの初めて見ました😰
昔はチフスのワクチンをああやって作っていたのかと思うとゾゾゾ。

愛の対極は残酷、と言っていたような気がします。
死と隣り合わせの時代、愛する者を守る為に人はなんでも出来るんだと思いました。
死と共に生を感じ、絶望の中で人を愛する。

宗教色がだいぶ強めです。
このタイトルも多分、ヨハネ黙示録のラッパ吹きの部分から?
冒頭の妻の朗読から調べまくりました😅

映像の色合いや陰影が特徴的、おどろおどろしい音楽からROCKなラストまですごくイイ!

そしてこれ、ズラウスキー監督の長編デビュー作なんだとか!😳
すでに完成されているんじゃないか!

こおゆう難解作品もたまにはイイなぁ。
書けない!無理だ〜!
と思いながらもレビュー書き終えたあとは、なんだか賢くなった気がします。
分かっています、気のせいです🤭笑
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