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8 Mileのsmithmouseのレビュー・感想・評価

8 Mile(2002年製作の映画)
3.3
「ラップがイケてれは”色”は関係ない。」
荒廃した都市の代名詞、デトロイトで金もなければ黒人でもない無い無い尽くしの主人公ジミーがラップで成り上がろうとする、エミネムのカッケー自伝。

制約された条件下で如何にボキャブラリーを駆使するかというところにラップには俳句や短歌みたいな様式美を感じる。中身は100%悪口だけども。
QUEENの”Death on Two Legs”もそうだが悪口を誰もを唸らせる芸術にしてしまう才能は
やはり天才たる所以。

最後はdisりあい甲子園3番勝負だが、そこに至るまでの理不尽や屈辱を観てきているだけに、ホワイトトラッシュ根性を溜め込んだ恨みとともにリリックで魅せつけるジミーの姿は凄味を感じるし、無茶苦茶爽快。

ラップの持つ黒い無重力みたいな浮遊感を味わえる映画。
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