『フィツカラルド』が素晴らしすぎたので、「立て続けにもう一本ヘルツォーク観るか!」ってことで観たけど、これまたすさまじいドキュメンタリーだった。
映画評論家の柳下毅一郎のコメントにあるように、まさに怪獣映画のような様相。キンスキーの破天荒さには驚かされるが、彼以上の狂っているのは、監督のヘルツォークだったりする。狂暴なキンスキーに対して冷静に対応し、その後5本の映画で彼と組んでるんだから。しかも、そのことをヘルツォーク自身が理解してるのが余計おかしい。
ラストカットはあまりに神懸かっているので、監督が他の誰よりもキンスキーの才能を認めていたというのが際立つ。
個人的には、キンスキーが自分の娘と性的関係にあったことは取り上げられないのはちょっと気になった。ただ、この映画はヘルツォークとキンスキーの関係性に焦点を当てているので、これはこれで良いのかもしれない。