きゅうげん

ブレアウィッチ2のきゅうげんのレビュー・感想・評価

ブレアウィッチ2(2000年製作の映画)
3.4
まさかの続編。
まさかのジェフリー・ドノヴァン。
シリーズ化にあたり、さすがにファウンド・フッテージのモキュメンタリー形式は無理だったらしく、『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』公開後の聖地化にかかわる地元の悲喜交々から殺人事件まで、基本的にはすっかり劇映画。


心霊現象は安っぽいし、クライマックスの謎儀式すっごくバカだし。聴取パートとか幻覚パートとか殺人パートの挿入編集も、そもそもの脚本の話運びもヘッポコすぎ。
(監督によれば、制作会社に再撮影・再編集を命じられた結果だとか?)
とはいえ、それまで研究したり冷笑したりしていたパラノイアックでオカルティックなマス・ヒステリアが、逆転して主人公たちに降りかかるオチには、監督の心意気が垣間見えます。

それに……、くわえタバコで処置する医者とかオールドファッションすぎるナースさんとか、覚醒剤ぎれで墓石に寝そべるゴスお姉さんとか、なんか妙に魅力的。
ライバル業者一行とかテレビ映り込み保安官とか、トリステンさんの発狂感とかのほんのりギャグ感も忘れてません。
工場跡地の秘密基地も味があってイイんですが、それにしてもしかし、これ金をかけるところ力を入れるところが違いすぎるだろ!!!


う〜ん、有名な『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』の続きとして観ると、「思ってたんとちがう」ってやっぱり期待を裏切られる脱力感がありますが、まぁこれはこれで2000年代らしい憎めないホラー作品になってると思います。