昔見て以来の再見。
主役の二人のこと以外あまり覚えていなかった。
しかし、そこはエリアカザン作品。しかもアカデミー作品賞。骨太な一作。
60年以上前の作品だが、2019年の今もバッチリ共通することが多い。
巨大な組織の中、あるいは強力なリーダーのもと、不正や私利的なことが優先される社会。
この映画では、波止場というごく限られた社会の中で、組合と称して、仕事を仕切るヤクザ集団。
あの波止場では、必要悪だよ、って開き直ることもできるけど、
正義とか真実が歪められる社会。
そこに逆らう人は消される。
同じことが、今のアメリカで、日本でも起こってるんじゃないのかな。
勇気を持って告発している人たちへの攻撃もすごい。
でも、この映画の精神を2019年のアメリカは受け継いでいるんだなって。
この映画の話に戻ろう。
最初に書いた、若い頃見て未だに覚えていた主役二人のこと。
まずはマーロンブランド。
この映画の彼はすごい!
もし、彼が若くして亡くなったら、この映画はもっと語り継がれる作品になっていただろう。
まっすぐじゃないのに、純だし、
強いのに、弱さを秘めている、
そして、男でも感じる色気。
彼が何十年後にゴッドファーザーになるんだなって思うと感慨も深い。
そして、共演のエバーマリンセイント。
僕はガキの頃、彼女が大好きだった。
特に彼女の髪!
→ちょっと髪フェチ(・・;)の僕は彼女のせいだ(・・;)
初恋の人に再会してみたいな、懐かしさ。
ちょっとネタバレ
リー・J・コップの親分は、サイレントマジョリティの波止場の労働者におしつぶされたけど、
2019年の社会では、どうなるんだろうか。