おさかなはフィッシュ

ペパーミント・キャンディーのおさかなはフィッシュのレビュー・感想・評価

3.0
主人公ヨンホの情緒に取り残され気味で、はじめのうちは少し焦った。
織田裕二か劇団ひとりに見えた瞬間が幾度か…。そんなこともありつつ、途中からは無事列車に乗れた。



緑の使い方がかなり印象的だった。
キャンディーの詰まった瓶の、結ばれたリボン。病室での上着。二つのコップ。線路脇、川辺に茂る木々。安らぎをもたらす色。エバーグリーン。



「これが人生、時代」と言って終わらせるにはあまりにも悲痛。同じく「人生は美しい」と言いたいが、言えない。
工場で一日千個も作っていると、はにかんだスニムが話すペパーミント・キャンディー。その甘さ、瑣末さ、香り、すべてが切ない。



シネマ・ジャック&ベティにて鑑賞。