おさかなはフィッシュさんの映画レビュー・感想・評価

おさかなはフィッシュ

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東京リベンジャーズ(2021年製作の映画)

3.0

原作漫画は未読で観たけれど、問題なく話の筋は分かったし、普通に楽しめた。
間宮祥太朗さんやメビウスの金髪の人については続編ありきだったからなのか、よく分からないまま終わった部分もあるものの、全然許容範
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ラストレター(2020年製作の映画)

3.0

なんだか終始フラフラ、フワフワしている映画であまりノれなかった。
なりすましの横行や手紙の行き交いはこの映画内の形式としては確かに成り立っているんだけれど、舞台や人間関係の狭さもあり、そこから外への広
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JO1 THE MOVIE『未完成』-Go to the TOP-(2022年製作の映画)

3.0

やはりみんないい子たちだなというのは置いておいて、ドキュメンタリー映画としての出来はそこまでだったような気がする。

メンバーの語りの部分はナレーションを主にして、別の映像を見せてもよかったのではと思
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劇場版マクロスΔ 絶対LIVE!!!!!!(2021年製作の映画)

3.0

短編が後かと思っていたら初っ端でびっくり。ランカちゃん、立派になったね、元気にやっているのねという感情で早くも涙が出そうになる。(ほぼ出ている。) Fのみんなやシェリルさん、アルトくんに会えて、青春時>>続きを読む

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.5

この世にどうして演劇があるのか分かったような気にさせてくれて、映画はそのための(客席のみさきを映すための)一つの機構のような、そういう作品だった。
その意味で言うと、最後のシーンは無い方が好きだった
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.0

前作はすごく面白かったのに、今作はそうでもなかった。残念。本当にオオカミはどこへ消えた……?という感じにさまよっちゃっている。
Working like a dog? 日岡自身も言っていたけれど、さ
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異邦人 デジタル復元版(1967年製作の映画)

3.0

この映画で久しぶりにカミュの『異邦人』に触れたけれど、オーラスはマジで名文よね。
どこか涅槃のような夏の夜。「このしるしと星々とに満ちた夜を前にして、私ははじめて、世界の優しい無関心に、心をひらいた
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.0

なんか普通に良かったとは思うんだけれど、とにかく終わらせたい感じが半端なく伝わってくる。いつかはみんな現実に戻っていくのは分かるよ。でも私たち、共犯関係だったじゃない? 久しぶりに会った学生時代の友だ>>続きを読む

半径1メートルの君(2021年製作の映画)

2.5

マンネ豆ちゃんが出演するというので、玲奈ちゃんも出るし、日頃よく目にする芸人さんも多く関わっていることだしということで観に行ってみた。
きまちゃんは分かるけれど、他にもいる中でなぜあえての銀髪とピンク
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新宿スワン(2015年製作の映画)

2.0

なんだか何もする気が起きなくて観たくもないYouTubeの動画を観てしまうときがあるけれど、そんな気分のまま結局全部観てしまった。

こういう系統の漫画は面白いのでアマプラにある中から適当に選んだけれ
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海の上のピアニスト 4Kデジタル修復版(1998年製作の映画)

4.5

・自分の中ではあらいぐまラスカルと同じ部類の感動だと思っている。異類交流譚とでも言うべきか。いずれ必然の別れが訪れても、スターリング少年とラスカル、それでよかった。

・生き方を変える、なんてそう容易
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

4.0

金曜ロードショーでやっていると観たりするけれど、しっかり観たのはめちゃ久しぶり。

子供の頃ってあんな感じだったなと思い出して、冒頭の車のシーンでいきなり、もう少し泣きそうだった。
もちろん運転もでき
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ハニーランド 永遠の谷(2019年製作の映画)

3.0

(公式サイトによるとそうらしいが) 勝手にドキュメンタリー映画なのかな?と思って観たら、わりと説話仕立ての映画だった。
あとは思ったより鬱映画。ご近所トラブルって出口が見えないのが怖いよね。

最後は
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劇場(2020年製作の映画)

3.5

始まってすぐの喫茶店のシーンで、永田のヘンな飲み方を無意識にか隣で真似てしまう沙希がかわいい。(その前後では普通の飲み方をしている。) つい他人に合わせてしまう、ひ弱さとやさしさ。

あらすじを読んで
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人間の時間(2018年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

子供の頃、スイカの種を誤って飲み込んでしまうと、身体を突き破って芽が出てくるのではないかと心配だった。

おじいさんが種を直植えし始めたところで笑った。これでいけるなら、こっちの方が効率いいしな。
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はちどり(2018年製作の映画)

3.0

高校生の頃、私にもああいうお姉さんがいた。死ぬほど退屈な日々を越えた先にいて、分からず屋の両親や同級生には内緒でその先を垣間見せてくれる。息を詰まらせていると、窓を薄く開けて風を通してくれる。そのこと>>続きを読む

ヴァスト・オブ・ナイト(2019年製作の映画)

3.5

ラジオというのは声なき声を拾い上げるものだから。

この時代では例えば黒人。タイムリーな話題ということもあり、ドキッとした。
声なき声を拾い集め、資料を漁り、ときにはよく動くその足で稼いで真相に迫る。
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馬ありて(2019年製作の映画)

3.0

チャグチャグ馬コって高校生のときかな? 身の回りで流行った。箸が転んでもおかしい年頃。

はじめてソリを引く日は胸に迫るものがあった。目に見える形でも宿命を背負わされた馬。人間として、個としてもどうし
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21世紀の資本(2017年製作の映画)

3.0

「ホントに高等教育を受けたのか……!?」というくらい経済について疎いので、少しでも分かるようになればいいなと思って鑑賞。

時代や資本主義の発達の流れに沿っておおむね進んでいき、複雑化していく過程を追
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デッド・ドント・ダイ(2019年製作の映画)

3.0

毎年お盆に墓参りに行く、祖父の墓のある霊園へと向かう道中が思い浮かぶ。田舎はどこも似たようなものか。そんな幕開け。
鬱蒼と茂る緑に囲まれた田舎町。閉ざされた暗い空間に、不穏な気配がじわじわと充満してい
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トム・ヤム・クン!(2005年製作の映画)

4.0

いやあ、これは快作アンド怪作……!

まずはじめに導入教育を受ける。やすらぎのBGMが流れる中、学校の送り迎えをしてくれるゾウ、早いもので所帯を持つゾウ、母親の亡骸に取り縋って泣くゾウ。ゾウは情の深い
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たまたま(2011年製作の映画)

3.0

この映画の思想からは若干逸れるのかもしれないが、体感“1000たまたま:1たまたまじゃない”くらいに思っているので、私はもう少しふらつきたいかも。

たまたまは世界の解像度を上げてくれる。見えていなか
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マッハ!(2003年製作の映画)

4.0

ムエタイを極めて火の中、水の中! (やや火力強め!)

と言うとトンデモ映画みたいに聞こえるが、CGなしというのだからすごい。打つ!蹴る!はもちろん、思った以上に跳ぶ! 肩を渡ること、疾風のごとく!
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YAMAKASI ヤマカシ(2001年製作の映画)

2.5

パルクールの動画を見るのにハマっていた時期に、観てみよう〜!と思っていたやつ。

子供が木から落ちて医者が「24時間以内の心臓移植が必要です」とのたまう雑な展開に笑わされても、話の筋は要らない映画なの
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監獄人別帳(1970年製作の映画)

4.0

何だこれは!!? ちょう面白いぞ!!!

海岸近く、男女別の列になった囚人たちがワーッと駆け寄り合って揉みくちゃになる。寄せる波のような、生のエネルギー。「おとこ!」と声を上げる顔のうれしそうなこと。
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ザ・ドライバー(1978年製作の映画)

4.0

これはかなり好きかも。適当に選んだわりには思わぬ良作に巡り合ってうれしい。

映像も音楽もプロットも、とにかく余計さがないのがいい。集中を削がれずに観たいものを観られる。

背中には外階段と外光、アパ
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横浜暗黒街 マシンガンの竜(1976年製作の映画)

3.0

ポップに奇ッ怪な映画。
母親と情婦、どちらも殺された後に暴れ回る幼児性。「おっそいのよアンタは!」と、女たちに尻をパーンと蹴られそう。

アクションシーンも基本的にまだノロいんだけれど、千葉真一だけ
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女体渦巻島(1960年製作の映画)

3.0

思ったよりずっとまともな映画だった。島が舞台ということで、海と空を生かした画作り。閉鎖空間ですっかり狂い切るということもなく、殺しは夜、取引もほぼ日が落ちてからというまっとうな感覚。
マダムがライフル
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問いかける焦土(1992年製作の映画)

3.5

『問いかける焦土』は、観に行った他の4作品に比べて2〜3倍の客入りで驚いた と思ったら、日本劇場初公開とのことだった “湾岸戦争の悲惨な爪痕を伝えるドキュメンタリー”などではなく、“戦争オペラ”、黙示>>続きを読む

キンスキー、我が最愛の敵(1999年製作の映画)

3.5

『キンスキー、我が最愛の敵』は、キンスキー×ヘルツォークファン、必見の一作 キンスキーの狂いっぷりを堪能できるのはもちろん、そんな彼と対等に渡り合うヘルツォークに「こいつも実はかなりやばい奴だよね…?>>続きを読む

カスパー・ハウザーの謎(1974年製作の映画)

3.5

『カスパー・ハウザーの謎』は、猟奇趣味をくすぐるタイトルだけれど、一貫して認識の問題 ちなみに原題は『各人は各自の味方、神様は全員に反対』らしい

冒頭の洗濯女のショットがすべてを物語っている 何者に
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ヴォイツェック(1979年製作の映画)

3.0

『ヴォイツェク』は、いまいちよく分からない作品 “完全な殺人”も含め、自由意志の問題ならば、なぜすでに狂っているところから始まるのか (これは原作の戯曲からの話になる)

マイナー作品ゆえに、正鵠を射
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シュトロツェクの不思議な旅(1977年製作の映画)

3.5

『シュトロツェクの不思議な旅』は、地味ながらも、実はなかなか充実した作品 『小人の饗宴』からの人間観を引き継ぎつつ、コミュニケーション不全と疎外の問題 さらに生命と物質の問題

床に倒れるエーファにご
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ノスフェラトゥ(1978年製作の映画)

3.0

ブルーノ・ガンツが自邸を発つ場面、主人を待っている馬の後半身が映っている。焦茶色の皮の質感、ぶつ切りにされた半身の(画面上での)座りの悪さ、それだけですでにグロテスクで不吉な予感が漂うのがすごい。(キ>>続きを読む

西の魔女が死んだ(2008年製作の映画)

3.0

心が浄化されるような映画が観たくて、「邦画 泣ける」で検索して鑑賞。序盤からわりともうだめで、三回くらい泣いた。

知っていることを教えること。うん、そうだよなって思った。お母さんだから、おばあちゃん
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日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

3.5

開始15分くらいでもう雲行きが怪しくなる。エッ、早くない…!? 警察官って名刺持っているのね!? 陰惨なあらすじだけれど、コメディの構造なので楽しく観られる。普通に良質な映画で、飛び抜けた印象があまり>>続きを読む