Kei

銀河鉄道の夜のKeiのレビュー・感想・評価

銀河鉄道の夜(1985年製作の映画)
4.1
世界中の人が共通の言葉を持っていたなら、そう考えたルドヴィコ・ザメンホフは1887年、28のアルファベットからエスペラントという世界共通言語を生み出しました。

ロシア領であったポーランドの北東部で生まれ育った幼少期、ビャウィストクの街中では4つの民族、13の言語が飛び交い、互いに罵り合っていました。

言葉が民族を分け隔てている、そう感じたザメンホフは世界の共通言語を作ることを決意しました。
エスペラント:希望する人.と名付けられたこの人工言語は、理念でなく平等という精神を有して今でも100万人以上に学び伝えられています。

ザメンホフに魅せられた宮沢賢治は、後にエスペラント語を学び、数篇の詩を書き残しました。
魂の作品銀河鉄道の夜は、彼の生前、全く世間に知られてはいませんでした。
彼の作品で出版されたものは自費制作の詩集とイーハトーブ童話・注文の多い料理店の2つだけでした。

イーハトーブとは賢治の造語です。
彼にしかわからない心象風景だと言う人もいます。

杉井ギサブロー監督の銀河鉄道の夜を観たのは小学生の時です。猫のキャラクターがとても愛らしくて、鮮明に覚えています。

「ほんとうの幸いとはなんだろう」素晴らしいセリフの数々と完璧にはまっている美しいアニメーション。10点満点ならほぼ11点の秀作です。

アニメーション映画の傑作中の傑作、銀河鉄道の夜はとてもおススメです!!
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