Kei

ノーカントリーのKeiのレビュー・感想・評価

ノーカントリー(2007年製作の映画)
4.4
That is no country for old men.

現代詩の詩人でノーベル賞作家のウィリアム・B・イェイツは、ビザンチウムへの船出という詩の中で、老いと失った愛を回想し「ここは年寄りが住める国ではない」と述べました。

コーエン兄弟渾身のバイオレンスアクション、ノーカントリーは3人の男が出てきます。
ベトナム帰還兵のルエリン、老保安官のトム・ベル、そして殺し屋のシガアです。

ルエリンは札束の詰まったブリーフケースを持っています。殺し屋のシガアはそのブリーフケースを追っています。

最後の最後まで、彼らは出会うことがありません。緊張の糸が張り詰めて、所々で激しくバイオレンスが光ります。

とんでもないサイコパスのシガアと、死んでもブリーフケースを離さないルエリンの執念。

ヒリつくような心理戦と老保安官の静かな語り。
コーエン兄弟の作品は全部見たのですが、ファーゴと並ぶ傑作だと思います。

超絶バイオレンスのノーカントリーは是非おススメです!!
Kei

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