あちゃみ

ダ・ヴィンチ・コードのあちゃみのネタバレレビュー・内容・結末

ダ・ヴィンチ・コード(2006年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

次作のインフェルノを先にみちゃってたけどやっと鑑賞。
ルーブル美術館行った時休館日だったからちゃんと中はいりたいなぁ。。。
ラスト見て強く思った。

はじめは敵味方の派閥がよく分かんなかった丁寧なまとめあったので感想の前に書いとく。

シオン修道会:ソニエール、レオナル・ド・ダヴィンチ、ニュートンが所属。1000年前から存続する秘密結社。聖杯のありかを唯一知り、守る組織。異教や女神崇拝も取り入れており、特にマグダラのマリアを信仰。

オプス・デイ:シラス、アリンガローサ司教、ファーシュ警部が所属。教皇直轄のカトリック原理主義グループ。信徒の過激な修行や浪費で問題視去れ、シオン修道会と対立。イタリア枢機卿らと連携して聖杯を破壊する”影の評議会”を組織している。

導師:シラスを電話で操っている聖杯マニアの男。聖杯のありかを見つけ「イエスを神ではなく人間」に貶めて、キリスト教そのものの歴史を覆したい「真実」信仰。実はラングドンの友人で研究者リー

好きなシーンは最初のラングドンがルーブルに連れてこられ、宗教象徴学が専門ということから警部のバッジの形や周りの文字が浮き出たりするとこ。後半のニュートンの墓で謎を解く際に球体が動くのも映画ならではの演出で好きだ〜。
リーの演説パート、盃の説明は圧倒。マグダラのマリア娼婦だと思ってた無知、、、たしかにイエスと右隣の空白意図的にしか見えない!そこから子孫はソフィーなんだろうなと予想はついたけど何にせよ謎多いし頭使うのでずっと集中してた。ラストが最初に回帰するような終わり大好きなのでピラミッドやローズラインの伏線回収好きすぎる。
13日の金曜日ずっとジェイソンだと思ってた、、本当はシオン修道会が作り莫大な権力を得たテンプル騎士団が1307年10月13日金曜日に突如ローマ教皇からの勅令で「悪魔崇拝の異端者」として大虐殺が行われ、根絶やしにされたんだね、、生き残った人が秘密結社フリーメイソンになっているという伝説は興味深いな、、


あらすじ
舞台はパリ。ルーヴル美術館のソニエール館長が異様な死体で発見された。彼は男に銃で撃たれながらも絶命するまでに暗号を残しダ・ヴィンチの最も有名な素描〈ウィトルウィウス的人体図〉を模した形で横たわっていた。殺害当夜、館長と会う約束をしていたハーヴァード大学教授で宗教象徴学に詳しいラングドンは、警察より捜査協力を求められる。実際にはダイイングメッセージの一部に『P.S.ロバート・ラングドンを探せ』とあったことから容疑者として疑われていることを、現場に駆けつけた館長の孫娘で暗号解読官であるソフィーにより知らされる。P.S.が追伸ではなく彼女の幼少期のあだ名(プリンセスソフィー)だと気づいていた彼女はラングドンが犯人ではないことを確信し、彼ににつけられたGPSを外に走るトラックに付けることで警察の追手を巻き館長の残した暗号の解明に取りかかる。
13ー3-2-21-1-1-8-5
O, Draconian devil!
Oh, lame saint!
上の文章はアナグラムで並び替えると
Leonardo DA Vinci The Mona Lisa(レオナルド・ダ・ヴィンチ モナ・リザ)
になることに気づいた2人は館内のモナリザの絵の元へ。そこには血痕と
『SO DARK THE CON OF MAN(人の欺瞞はかくも邪悪なり)』の文字が。これは『プリウレ・ド・シオン』、通称シオン修道会と呼ばれる地上最古の秘密結社の理念の一つでP.S.のソフィーのあだ名以外のもう一つの意味があることからロバートはソニエールがシオン修道会の会員だと確信する。この暗号もアナグラムで 『Madonna of the Rocks』(岩窟の聖母)であることに気づきそちらへ移動すると裏側に百合の紋章と『P.S.』と刻まれた金色の鍵が。ソフィーはかつてソニエールにある箱の鍵だと教えられたことを思い出す。警備員から逃げつつソフィーの車で走り大使館に向かうが警察がすでに待機していたので車で逃げ出す二人。しばし鍵について考えながらブラックライトを当てると
『24 RUE HAXO(アクソー通り24番地)』と書かれていることに気づく。そこへ向かう2人と時を同じくしてシラスという男が伝説のキーストーンを求めて暗躍していた。彼はオプス・デイという組織に属しアリンガローサ司教を父と敬愛している。この組織は司教を代表とするキリスト教カトリックの秘密結社のことであり危険な肉体的苦行の慣習化がされシラスの体にもシリス(棘付きのチェーン)による傷や痣が刻まれている。アルビノの容姿で迫害され父親?を殺したことで刑務所に入っていたこともあったが司教に助けられ敬虔な教徒となり今では天使という名で暗殺の役割を果たす。彼は聖杯の隠し場所を知るソニエール含む四人から場所を聞き出し殺害しパリにあるサン・シュルピス教会へと向かう。司祭の取り計らいによって夜にもかかわらず教会に入りキーストーンと呼ばれる石板を探し当てるがそこには聖書の一節を指し示すページ数が書かれておりそれは隠された秘密ではなく、『ここまで来るはよいが、先へ進むべからず』という言葉だけだった。一方、秘密を探る来訪者を予期していた教会の教えに従い、シスターは四人に電話を掛けるがシラスによって殺害されているため誰にも繋がらない。シラスはシスターを問い詰めるが彼女は何も知らず、その場で殴り殺される。
一方そのころ鍵にかかれた住所に到着した2人。そこにあったのは、チューリッヒ保管銀行だった。案内に従って中に進み、金庫に鍵を差し込むがそこで口座番号を求められる。番号が分からずに途方に暮れていると、ソニエールが死ぬ間際に残した数字を思い出し、それをフィボナッチ数列に並べ替えて入力すると金庫が開き中から木箱が出てくる。しかし中身を確認する前に警備員が通報した警察が到着。二人は支配人が運転する装甲トラックに乗り間一髪で銀行から逃げ出す。移動中、薔薇の細工の箱を開けると、中から大理石で作られた円筒が出てくる。それはクリプテックスと呼ばれるもので元々はダヴィンチが設計したもので、五文字のダイヤルを正確に揃えた時に開くが無理やり開けようとすると中に入ったビネガーが飛び散り、秘密が書かれたパピルスが溶ける仕組みになっている。ロバートは、薔薇の印の下にあることからこれをキーストーンだと推理。そして中身はシオン修道会のみが知る聖杯と呼ばれる宝の隠し場所だと考える。
さらに驚くべきことに、ソフィーの過去の経験から、ソニエールがシオン修道会の総長だったと判明。ソフィーは幼い頃から、秘密を引き継ぐ資質があるかを試すために、知らず知らず今回のような試練を幾度も与えられていた。
一方、二人がソニエールを含む四人を殺害したと信じた支配人が二人の身柄を確保して警察に突き出そうとするが二人はこれをかわし、トラックを奪って逃走。車内でクリプテックスを開けようとするが上手くいかないためある人物の助けを求める。それは宗教史学者にして爵位を持つ、イギリス人のリー・ティービングだった。リーはまず初めに、何も知らないソフィーに聖杯について説明する。彼が見せたのはダヴィンチの『最後の晩餐』。イエスの前に聖杯が置かれているはずなのに、どこにも描かれていない。聖杯とはカップではなく人(女性)を表していると説明。女性は∨という記号で表される。そして聖杯は最後の晩餐のイエスの右隣に描かれた女性でありもっと言うと彼女の子宮を表しているとのこと。また彼女こそがマグダラのマリアだと言う。(一般的には右隣は弟子のヨハネと言われているが中性的に描かれているため真偽は定かではない)そして、マリアはイエスと婚姻関係にありなんと子どももいたとのこと。聖杯伝説はこの血について語られる。San Greal(聖なる杯)は区切る場所を変えるとSang Real(王家の血)となる。ソニエールだけでなく三人の参事にまでたどり着いたことから相手は教会だと推理。神とされるイエスに子供がおりその血族が現代でも生き残っている証拠が見つかるとイエスが人間だったことの証明になりキリスト教の教えを根元から覆すことになってしまうため教会の目的はその証拠の隠滅と推測。中世の魔女狩りも教会の意図だと力説するリーは、クリプテックスの中には聖杯、つまりマグダラのマリアの墓の地図があると教える。その箱の開け方について考えているところへシラスの襲撃を受けるが反撃して拘束。ところが安心する間もなく警察が到着し、三人は執事のレミーと拘束されたシラスを連れて車で脱出。リーの自家用ジェットに乗り換えロバートが木箱の蓋の下から4行の鏡文字を見つける。

教皇の葬った騎士がロンドンに眠る
彼の者の労苦の果は神の怒りを被る
その墓を飾るべき球体を探し求めよ
それは薔薇の肉と種宿る胎とを表す

これをテンプル騎士団の埋葬されたテンプル教会と予想し行き先をイギリスに変更する。テンプル騎士団とはシオン修道会が作った組織であり巡礼者保護を名目にマグダラのマリアのお墓を守っていたのだ。空港に到着したがそこには待ち構えていた警察が。しかしリーの機転によってその場を潜り抜け一行は目的地に向かうがそこにあったのは墓ではなく彫刻だった。それどころか、執事のレミーがシラスを解放してしまう。二人はリーを人質にとって逃走する。シラスはレミーを自分に指示を出していた導師と信じオプスデイの宿舎に向かうが真実はリーが導師としてアリンガローサ司教を騙し、聖杯のありかを見つけ「イエスを神ではなく人間」に貶めて、キリスト教そのものの歴史を覆そうとしていた。その目的のためにレミーに芝居を打たせるが用済みの彼を毒殺し、罪をなすりつけるためにシラスの居場所を通報する。
そのころ、リーの正体を知らないロバートとソフィーは敵より先に墓を見つけようと携帯から図書館のデータベースを検索。すると出て来たのは教皇(The Pope)ではなく、A.Popeで知られるAlexander Pope(アレクサンダー・ポープ)という人名。knightは騎士以外にも「勲爵士」という中世の栄誉称号の意味があり、アレクサンダー・ポープという人物が葬儀をした故人とは「アイザック・ニュートン」かの有名な重力の法則を発見した人物で、ニュートンまたシオン修道会の総長だった。二人はニュートンの墓があるウェストミンスター寺院へ移動。そこには太陽系の球体があった。謎を解こうとする二人のもとにリーが現れる。銃を向け目的を語る彼だが、まだパスワードが分からないため、クリプテックスをロバートに渡し、ソフィーを解放する代わりに謎を解くよう要求する。考えこむロバート、パスワードは何なのだ、、、!
そのころリーに通報されたシラスのもとに警察がかけつけ銃撃戦になっているところに彼を止めようとやってきたアリンガローサ司教だがシラスは誤って撃ってしまう。シラスはショックのあまり呆然と叫び警察に撃ち殺されてしまう。
その頃まだ箱の謎が解けないロバートはリーの隙をつくためにクリプテックスを宙に放り投げリーはこれを慌ててキャッチしようとするが足が悪いため転倒し箱を落として中のパピルスを溶かしてしまう。そこへ警察がやってきて、レミー殺害の容疑でリーを逮捕する。連行されるリーは世界を揺るがす秘密が無に帰してしまった事実にロバートをなじるが彼の反応から既に謎を解いていたことに気づく。が時既に遅し。パトカーに乗せられる。暗号の答えはニュートンの墓を飾るべき球体、彼の人生の最も大きな発見であり教会に恨まれた原因でもある重力の象徴=りんごappleであった。クリプテックスの中身は4行の文章であり、そこには

The Holy Grail ‘neath ancient Roslin waits.
Adorned in master’s loving art, She lies.
The blade and chalice guarding o’er Her gates.
She rests at last beneath starry skies.
聖杯は古のロスリンの下で待つ。
匠の芸術に囲まれて。
剣と杯がそれを守る。
それは輝く星空の下で眠りにつく。
 
それに従い、二人はスコットランドのロスリン礼拝堂に向かう。以前にもここに来たことがあるというソフィー。地下に降りるとマグダラのマリアの棺があったと思われる場所には1輪のバラが置かれていただけで、棺自体はない。しかし、古文書の山からラングドンが見つけたのはキリスト時代まで遡る資料、フランス最初の王朝メロヴィング朝の系譜、そしてソフィー一家が事故に遭った時の新聞だった。新聞によるとソフィー一家の事故ではソフィーを含む家族全員が死亡したことになっておりソフィーの苗字はソニエールではなく本名「Saint-Clair(サン=クレール)」。
つまり祖父ソニエールとは血が繋がっておらず、ソフィーは新聞記事を捏造されて、唯一生き残ったサン=クレール家の娘とは内密にソニエールに引き取られて育てられた。なぜソフィーがソニエールに引き取られたのか?…鍵はソフィーの苗字。フランス最初の王朝メロヴィング朝とは、イエスとマグダラの子孫が姻戚関係を結んでできた王朝だった。メロヴィング朝直系の苗字は「プランタール」か「サン=クレール」の2種類のみ。ソニエールは、ソフィーがキリストの末裔であると知っていたからこそ、事故で家族全員を死んだことにして、自分の家にかくまって育てていたのだ。つまりソニエールが守っていた秘密とは「ソフィー=キリストの末裔=聖杯」。小さい頃おもちゃのクリプテックスで遊ばされていたのは、シオン修道会に入るためのソニエールなりの訓練だったのだ。
いきなりキリストの末裔といわれ戸惑うソフィー…そこへ、教会にぞろぞろ人が集まって不穏な空気に。誰だと問うロバートに老女があなたの祖母よ。ここに来ると思っていたわと答える。彼らはソフィーは生き別れていた親戚たちや、ソフィーを影で守っていたシオン修道会の人たちだったのだ。祖母の話だとソニエールはマグダラのマリアのお墓の場所は誰にも言わずに亡くなったそうで、ソフィーがキリストの血を引いていることを科学的に証明することはできない。そんなソフィーにラングドンは要は、何を信じるかだよとアドバイス。

これで終わりかと思いきや、フランスに帰りホテルで1人ヒゲを剃っていたラングドン。誤って顔を切り血の線が伸びていく様子をみてラングドンは最後に「本当のマグダラのマリアのお墓のある場所」についてひらめく。
スコットランドのロスリン(Roslin)ではなくパリの古のローズ・ライン(Rose Line)子午線でありこれをたどって行きついた場所はルーブル美術館(聖杯は古のロスリンの下で待つ)ルーブル美術館は世界最高峰の美術館(匠の芸術に囲まれて)玄関口にあるガラスの逆さまのピラミッドと、その下にある小さなピラミッド(剣と杯がそれを守る)。広大な敷地で、空を見上げると満天の星空が浮かび上がる。(それは輝く星空の下で眠りにつく)。つまり、ルーブル美術館の館内にある小ピラミッドこそ、マグダラのマリアの棺があったと考えるのにパーフェクトな場所だった。何よりソニエールのすぐ目の行き届くところでセキュリティも万全。ラングドンは1人「失われた伝説の聖女」にひざまずき、古来から女神信仰の信者がやってきたのと同じように祈りをささげるラスト。
あちゃみ

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