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エンター・ザ・ボイドのsmithmouseのレビュー・感想・評価

エンター・ザ・ボイド(2009年製作の映画)
4.6
「死は究極のトリップだ。」
日曜日のサザエさんとのジャンケンに負けた後にキメたりするとバッドトリップになるんだろか。この映画も体調不良時に見たら酔うかも。
サイケの洪水みたいなオープニングと冒頭のDMTトリップのシーンはマジで凄い‼️主観から幽体へと切り替わるカメラワークが新鮮。
ロラン・バルトは「東京の中心には空虚が有る」的な事を書いていたが、この映画では特徴的なランドスケープが何ら映ら無い。見覚えの無い、知ら無い東京。そんな、白々しく、猥雑でビザールで「ヴォイド(無)」な夜の東京を寄る辺無い幽体で彷徨い続ける主人公。主人公が如何にトリップに惹きつけられ、あの結末を迎えたのかが分かったとき、そこから先の「転生」へ至る道筋(トリップ)も妙に説得力を感じる。
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