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ギターを持った渡り鳥のbluetokyoのレビュー・感想・評価

ギターを持った渡り鳥(1959年製作の映画)
3.0
爽やかな無敵の渡世人という感じ。悪い、暗い要素が微塵もない。かといって、へらへら浮かれたりはしない。なにをやっても恨まれない。
ガツガツした欲を感じさせない。敵がいない。徒党を組まない。小林旭さん演じる滝伸次とは、そんな男なのである。外国のような函館の町の風景とよく合っている。
ただ、話がやや複雑すぎるのは、キャスティングのためなのだろうか。

簡単にあらすじ。
滝伸次が函館に流れて来る。喧嘩が強いので、秋津組の組長、秋津礼三郎にスカウトされた。
借金の取り立てを行う。

そんなある日、丸庄海運で借金の催促を行っていたら、そこの主人の妻が、秋津礼三郎の妹だと知り、ちょっと、待ってくれ、となる。
秋津礼三郎は、冷酷なのであった。
一方、秋津礼三郎の娘、由紀は、滝伸次を気にするのであった。

神戸の田口組からジョージという男が来て紹介された。あれ、どっかで、おめえ、見たことがあるぜ、どこだっけ、とジョージが言い出す。滝は、やっべ、という顔。

ジョージは麻薬の取引担当。船で沖に出て、麻薬取引を行う。そこに滝も同行。船上でジョージは思い出す。滝は、元刑事で、ジョージの親友を射殺したのだ。ということで、決闘ということになったが、ちょうど、巡視艇が近付いてきて、後日ということになった。

秋津礼三郎の妹の夫、つまり丸庄海運の社長が、秋津の手下に殺された。

秋津は、もう、滝もジョージもうざくなったので、手下に始末しろと命じる。
麻薬取引で船へ。またしても、滝とジョージは決闘の続き。二人を狙う殺し屋に気付いた滝は、撃たれながら海に飛び込んだ。(ジョージをかばったということらしい)

滝は、そのまま、秋津のもとに現れる。ところが、オレは死んじゃいねえぜ、ということだ。
一方、ジョージは、殺し屋を射殺して、秋津のところへ。このとき、誰かをレイプしている。誰だろう。

秋津を追い詰める滝。すんでのところで秋津はピストルを持つ。オレの勝ちだな。ところがそれをジョージは狙っていた。
ジョージが秋津を射殺する。
ということで、再び、滝とジョージの決闘。あっさりと滝が勝って、ジョージは、駆け付けてきた警察官におとなしく捕まるのであった。

宍戸錠さんがジョージなので、ジョージの見せ場を作るためにストーリーが複雑になったのかな。それと、浅丘ルリ子さんか。
とにかく函館の風景が美しい。
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