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青春神話のmajiziのレビュー・感想・評価

青春神話(1992年製作の映画)
3.5
1990年代の台北が舞台。
取り壊される前の中華商場や、MRTの建設工事中の道路など
映される風景はとても時代性があります。

ツァイ・ミンリャン監督のデビュー作。

とても暗くて閉塞感しかありません。
監督自身、相当鬱屈した青春時代だったのでは。

都会に生きる、行き場のない孤独な若者たちの描き方は
非常に冴え渡るものがあると思いました。

セリフも極端に少なく、ストーリーもあるような無いような・・・
繋がりそうで、結局繋がらない青年たち。
きっかけも悪意でしか接点がないというのが、いかにも非情です。

安っぽい友情や、若さを全肯定する作品は嘘くさいなと思うので
これぐらい突き放した目線で捉えられた方が、本当に近いと思いました。
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