ホリ

終わりなしのホリのレビュー・感想・評価

終わりなし(1984年製作の映画)
3.8
主人公がカメラ目線で観客に向け、
序盤に自分が亡くなっている事を明かす構成から
始まるので、世界観には比較的入りやすい。
亡くなった自分の視点で取り残された妻を
見つめるという視点が最初に一つ提示される。

そこから、
主人公を亡くした妻の視点に切り替わり、
当然ながら、亡霊の姿を認識することは出来ないので、
取り残された側の視点がもう一つ導入される。

この2つの視点が交互に交わっていくのだが、
ラストシーンで妻も結局、
死者側の視点に切り替わる構成は
また2人で一緒にいれるという意味では
ハッピーエンドかもしれないが、
どっちかと言うと、
「…そっちに逝ってしまったか」という
意味合いが強いように感じ、
悲壮感が常に漂うな世界観だった。
そこが終始統一されていたので、
妻の空虚感を表す演出も巧みだと思いました。
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