乙郎さん

白熱の乙郎さんのネタバレレビュー・内容・結末

白熱(1949年製作の映画)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

 ノワール強化月間番外編その2

 こちらもギャング映画かな。工場の影の使い方はやはりノワール映画的であるけれども。

 ジェームズ・キャグニーの狂った演技(マザコンにして残酷!)、『彼奴は顔役だ!』から引き継がれたよな女性不信、そしてラスト!すげー、ものすげー!
 不思議と観ていて連想したのは(発表の順番は逆だけれども)ヒッチコックの『サイコ』とセルジオ・レオーネのドル箱三部作だったんですね。特に後者に関しては、中心にものすごい存在感の人物が据えられているのに、群像劇としても機能しているあたりが近いと思った。
 やっぱりラストですね。俺、やっぱりここまで行くとは思わなかったんですね。でも、冒頭で見せる蒸気は確かにラストの催涙弾の煙と呼応しているし、その流れで行けばあのラストしかないわけで、まあ、物凄い。
乙郎さん

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