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カイロの紫のバラのkarmapoliceのレビュー・感想・評価

カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)
4.3
The Purple Rose of Cairo:ウディ・アレン監督、脚本、ミア・ファロー、ジェフ・ダニエルズ、ダニー・アイエロ出演、ゴードン・ウィリス撮影、1985年作品。

久しぶりの再鑑賞。舞台は1930年代のニュージャージー州。失業中の夫モンク(ダニー・アイエロ)のDVや愛のない生活から逃れるために、映画館通いで気晴らしをする妻のセシリア(ミア・ファロー)。ある日、劇中映画の「カイロの紫のバラ」の登場人物トム(ジェフ・ダニエルズ)が、第四の壁を破り、白黒のスクリーンからカラフルな現実の世界へ現れるが・・・・。

先ずはこの夢の溢れる楽しい設定が素晴しい。けっこう好きな邦画の綾瀬はるか主演「今夜、ロマンス劇場で」の下敷きにもなったであろう作品。こちらの脚本が素晴しいのは、映画の中のトムとそれを演じた俳優のギル・シェパードを絡めて、妙にリアルっぽく複雑なドラマが展開されるところだろうか。

俳優のギル・シェパードの一芝居で回収するのはお見事!!ただ夫モンクを改心させてくれていたら、もっと爽快なハッピーエンドになったかも知れない(笑)軽~いジャズをバックに、色遣いの美しい洒落た映像で、気分は軽やか(笑)

ウディ・アレン作品の中ではかなり好きな方。また観たいと思う。
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