ガブXスカイウォーカー

ハンガーのガブXスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

ハンガー(1983年製作の映画)
3.9
アクション映画で有名なトニー・スコット監督(故人)の長編映画初監督作品はなんと芸術映画風ホラーだった。現代の人間社会でひっそりと優雅に暮らす吸血鬼たちをエロティックに描いており、当時としては非常に斬新。すでに派手な色彩と細かいカットの切り返しでスタイリッシュな映像を生み出し、天才ぶりを発揮している。だが本作は興行的にずっこけ、酷評されて(たしかに終盤の展開は雑)、トニーは1、2年後の『トップガン』まで干されてしまったとか。その後、『トゥルー・ロマンス』、『サブウェイ123 激突』など派手なアクション映画ばかり撮るようになったのも頷ける。
本作は決してお薦めはしないが、一部のファンにカルト映画と評される、傑作ホラーロマンス映画だ(と思う)。トニー・スコット監督の原典として確認してみるのもいいかもしれない。