ハリ

いま、会いにゆきますのハリのネタバレレビュー・内容・結末

いま、会いにゆきます(2004年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

来年の梅雨の時期にもう一度戻って来ると約束し、夫と子供を残して先立ってしまう。1年後の梅雨の時期に約束通り家族の元へ帰ってくるが家族に対する一切の記憶を無くしていた。

家族を残し先立ってしまった人が梅雨の時期に帰って来るというファンタジーなストーリー。
帰ってきた澪は記憶を無くしていたので、思い出して貰えるように巧と佑司は一生懸命に同じ時を過ごす。

澪は巧から2人の出逢い、馴れ初め、どうやって結ばれたのかという話を聞き巧が深い愛情を自分に向けて居たのだと知る。
巧と佑司と3人で暮らす幸せな日々を噛み締めていたが別れの時間がやってきてしまう。
幼い佑司の為に12年分の誕生日ケーキを予約し、本当に愛されて産まれて来た、佑司に合うために自分達夫婦は出逢ったのだという事を佑司に伝えあの世へと帰る。

別れのシーンの後に、澪が書いていた日記の内容が語られるが本当に良かった。澪視点で巧に恋をした情景が描かれ、2人の出逢いは必然だったということが強調された。
そしてまさかのタイムリープものだった…。

交通事故に合い死の瀬戸際を彷徨っている時に20歳の澪は29歳の巧達の元へジャンプしていた。それが記憶を無くしていたと思われていた澪だった。20歳の澪は大人になった巧にもう一度恋をし、家族の愛に触れて、幸せの意味を知る事になる。

瀕死の状況を脱した澪は、巧と結ばれると自分が死ぬ運命だと分かりながら会いに行く決意をする。短期間だが自分達にとって1番の幸せの選択肢を選んだ。

巧に会いに行く電車の中で日記に「いま、会いに行きます」と綴り、3人の物語が始まる。

ラストでタイトルの意味を回収してくれたのでとても綺麗に纏まっていた。巧視点、澪視点での恋模様も鮮明にゆっくりと明かされていき最後まで目が話せなかった。

巧、澪、佑司それぞれの行動全てに意味があり、そういうことだったのか!とちゃんと思わせてくれる映画で心温まるファンタジーヒューマンドラマとして仕上がっていたように思う。
個人的評価:良作

2024.3.20
ハリ

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