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インファナル・アフェアIII 終極無間のGINのレビュー・感想・評価

3.7
香港を舞台に警察とマフィアが互いにスパイを送り込み、壮絶な闘いを繰り広げたサスペンス・ドラマ『インファナル・アフェア』シリーズの最終章!

警察とマフィア、それぞれに内通者がいたことが発覚し、激しい抗争へと発展した事件から10カ月後。
警察官として生きる道を選んだラウは、警察内部に残る潜入マフィアたちを始末していくことにする。
そんな中、エリート警察官ヨンが大物密輸商人シェンと接触していたことを知ったラウは、ヨンが潜入マフィアであると確信し身辺を探りはじめる―。

ラウ役にアンディ・ラウ、ヤン役にトニー・レオンらが戻ってきて、お馴染みのメンバーが顔をそろえた。
第一章と第二章を経た上で、新たに別視点を交えて物語が綴られている。
ヤン殉職前後に起きていたことを交互に焦点を当てながら、警察官として歩む決意をしたラウの、自らの運命を懸けた最後の戦いが描かれていました。

ラウの調査によって判明していくヤンの記憶と軌跡。
かつてのヤンの姿に自分を重ねるラウ。
すでに亡くなっているヤンが生き生きと描かれ、残ったラウが精神的に追いやられてやつれていく様は皮肉と言っていい。
ラウがヤンに成りきってるのがね…何とも言えなかった。
哀しいと言うか、切ないというか、やるせなかったな。

思っていたより亡くなったヤンの回想パートが多く、第一章、第二章と比べると、起伏のない淡々とした描かれ方をしているように感じた。
でも、クライマックスにはサスペンスドラマらしい驚きの真相が待っていました。

1番の見どころは、やっぱり終盤のシーン。
多く言葉は語らないけど、潜入警察官同士の熱い友情が描かれており、結果として再会を果たすことは出来なかったけど、彼らの再会を誓い合う姿に胸が熱くなった。
潜入マフィアと潜入警察官、双方の悲哀を描く素晴らしい作品でした。

この作品を観るとまた第一章を確認したくなるね。
また、暫くしたら見返してみようかな。
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