イホウジン

E.T.のイホウジンのレビュー・感想・評価

E.T.(1982年製作の映画)
4.3
娯楽映画としては本当に申し分ない完成度。美しい映像と愛らしい登場人物が観客を魅力する。

主人公とETの間に生まれる友情とも愛情とも言いづらい独特な繋がりが印象的。同じスピルバーグ監督の「未知との遭遇」よりも対象年齢を下げたことにより、より宇宙人とのピュアで直接的な交流の表現が可能となっている。(逆に大人たちの言動は映画内では非常に滑稽にうつるのも面白い。「未知との遭遇」を皮肉ってるような感じもする。)
兄や妹の行動も映画を引き立たせる。兄は序盤では少しませていて人を嘲笑するような場面もあったが、ETとの交流により子供としての純粋な好奇心と情熱を取り戻していく。妹の天然っぷりは後々のコメディ映画に繋がるものも感じる。

しかしながら、序盤で説明される家庭環境の複雑さの割には話が単純すぎた気がする。ETとの邂逅で家庭環境にどのような変化が生まれたかが分かりにくく、コメディ一辺倒してしまったのが残念だった。
母親と「敵」のポジションも謎。結局両者何をしたかったのか最後までよく分からなかった。てか、終盤の展開の事の発端は母親の判断ミスじゃね?にしてはあまり追及されてない気が。
イホウジン

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