チッコーネ

真珠のチッコーネのレビュー・感想・評価

真珠(1947年製作の映画)
3.0
スタインベックの原作があり、脚本には本人もタッチしている南米クラシック。
貪欲への批判的な眼差しは富める者だけでなく、貧者にも向けられており、結末も容赦ない。

貧者たちの住居セットは、先日観た『価値ある男』のそれとほとんど変わらなかった。
中盤には陰鬱な展開を救う、陽気なダンス場面あり(曲は『ラ・バンバ』の原型のようなコード進行)。

終盤の逃避行場面は沼地ロケで、撮影クルーや役者たちの苦労が偲ばれる…、赤ん坊役者に至っては、トラウマになっていそう。
真珠をつけ狙う悪役たちの追跡も執拗で、ハードボイルドな西部劇さながら…、正直ちょっとうんざりした。