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静かな生活のmayumayuのレビュー・感想・評価

静かな生活(1995年製作の映画)
3.8
公開時に映画館で。
難解な大江文学の中で、唯一映画化できる作品として、親友の伊丹監督が撮り、大江さんがノーベル賞とった翌年に公開された‥という感じだったと思います。

母と小説家の父が外国に行っている間の、障害者の兄と暮らす妹との2人の生活が描かれています。
音楽は大江光さんです。

品のいいご家族の日常が淡々と語られる中に、
露骨な性的な事件のエピソードがあり、静かな生活?という気も。
おそらく、生と死、性を描いているのかなと。
佐伯日菜子の端正な美しさ、渡部篤郎の素晴らしい演技と緑が印象的でした。今井雅之は不気味に怖かったです。

個人的には、宮本信子演じる登場人物が、「死ぬっていうのは、そんなに大げさなことではなくて、階段を一段降りるようなことではないかと思うの」と語るシーンが心に残っています。
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