竜平

Mr.ビーン カンヌで大迷惑?!の竜平のレビュー・感想・評価

4.1
劇場版『ビーン』の10年ぶりとなる続編。愛すべき変なおじさん「Mr.ビーン」がフランス、カンヌにて巻き起こす珍道中。

子供のように無邪気で自分勝手な性格、見ていて歯痒いほどにやること為すこと裏目に出る、だけどどこか憎めないというのがこの「ビーン」というキャラクター。今作でもそれが遺憾なく発揮されてたり。演じるローワン・アトキンソンのまさしく「怪演」が光る。そうそう、彼が動く先にはトラブル、のみならず災難がとにかく付いて回るわけだけど、当の本人は最後まで事の重大さを理解していないという。ビーンを取り巻く登場人物たちが勝手に巻き込まれ、勝手に事態をかき回し、そして勝手に心暖まるストーリーを展開する。この異質な流れ、確実に他のコメディとは一線を画すものだなと。主人公が脇役に花を添えるというか、普通は逆だろってな感じ、なんだかとても斬新。脇役として出てくるウィレム・デフォーのその立ち位置にも笑う。

終始漂う和やかな雰囲気と、ほのぼのとした空気感で不思議と癒される。コメディなんだけど笑い的には「シュール」の部類になるのかな。終盤の妙な感動と、見終わった後のこれまた癒され具合に脱帽。ふとしたときに見たくなる良作。ビーンの仕草を真似したくなるのって俺だけなのかな。
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