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裸の銃を持つ男2 1/2のしゃにむのレビュー・感想・評価

裸の銃を持つ男2 1/2(1991年製作の映画)
4.5
笑いの劇薬その2。

[薬品名]
裸の銃を持つ男2 1/2(?!)

[有効成分]
50% ギャグ
49% 下ネタ
1% ストーリー

いや〜冗談抜きで(冗談を抜いたらもう観れたもんじゃないヨ!)裸の銃シリーズはこんな感じのご機嫌な映画です。観る状況を間違えたらいけません。用法を間違えたらダメです。部屋を暗くしてテレビに近づいて観て下さい(家族にバレないように)。間違っても電車やバスの中で観てはいけません。運転手がバカ笑いしたせいでみんな仲良く豪華地獄めぐりツアーなんて笑えません。

簡単にストーリーについてまとめると、世界一傍迷惑な「敏腕」刑事・フランク警部が真面目に取り組めば30分程度で解決出来る事件をひっちゃかめっちゃか掻き回して解決まで80分かかるくらいややこしくする話です。本当にギャグ要素を抜きにすると3行くらいでまとまります。ギャグが無かったら海老反りで爆睡しちゃうくらい退屈です。

小ネタが詰め込み過ぎでストーリーに全然集中出来ません。ギャグが細か過ぎて初見では回収出来なくて、今回が2度目でしたが、いちいちメモを取るのもバカらしいネタが満載で、なんだか泣けてきます。うん、泣き笑いだきっと。ストーリー解説をするとギャグの解説になりそうです。なので気に入ったネタをご紹介します(参ったな)。

冒頭から笑い殺しに来ます。パトカーが闘牛場に乱入しゴーカート、ボーリング場(見事なストライク!)に、果てはお母さんの子宮から分娩室へ…ドーナッテンノ!?

フランク警部は優秀。今迄にヤクの売人を1,000人射殺しました(誤射も含めて)。だけどパーティ会場では上がっちゃうのか、ドアを開けて大統領夫人の鼻を折り、ロブスターのハサミで女上司の胸を挟んだり、薬味のレモンを政府要人のターバンの上に乗っけちゃいます。しかし殺人現場では本領を発揮。

「被害者はどこだい?」
「お前さんの足の下だよ」

(笑いの)本領発揮。

立てこもり事件で機動隊が銃で取り囲む中では、射撃体勢の機動隊の肩をポンと叩いて「調子どうだい」そしたら反動で銃撃が始まっちゃってあら大変。蜂の巣です。戦車に乗って家をぶっ壊して、ついでに動物園も壊し動物が逃げ出して大パニックなのに張本人が素知らぬ顔だから大物です。

バスルームで殺し屋に暗殺されそうな時は電動歯ブラシで口の中を泡だらけにされ、腹いせに消火ホースを殺し屋の口に突っ込んで水で爆☆殺。やるぅ〜掃除が大変だ。

恋人といちゃいちゃする時はゴーストのパロディー。回転速度が速すぎて二人は粘土まみれ。絡み合ってると、白髪のじいさんなのに体が筋肉モリモリマッチョマン。ズボンから粘土を取り出してロマンチックです。ベッドのシーンは、ロケット、電車、石油堀り、花火、バスケのダンクなどの映像を繋ぎ合わせた斬新かつ前衛的なラブシーンで見せつけるからロマンチックですね。いやはや。

いちいち挙げてたらキリがないので百聞は一見にしかずです。物好きな人はどうぞ。100m離れたところから観ても笑えますよ。まぶたが開いていたらの話ですが。
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