やっぱりこの2作目がオースティン・パワーズの最高傑作かもしれない。
OPからして「007 ゴールドフィンガー」オマージュだし、タイトルは「私を愛したスパイ」からの引用。このシリーズ、いろいろな映画のパロディが含まれているが、007への偏愛ぶりが窺える。
本作でいちばん面白いのは、Dr.イーブル(007の秘密結社スペクターの首魁ブロムフェルドのパロディ)で、自分のクローン「ミニ・ミー」を登場させ、二人で秘密基地内でラップを歌うシーンはなんど見ても爆笑する。
また、全体にマイクマイヤーズの音楽の趣味のよさが反映され、楽曲のレベルが高い。とくに、バート・バカラックがエルビス・コステロを伴って登場し「I'll Never Fall In Love Again」を演奏するシーンは、シリーズ屈指の名場面だと思う。
https://youtu.be/7cp4VTztoao
オースティン・パワーズは、ピーターセラーズ「ピンクパンサー」以降のスパイコメディ映画でもっとも成功したシリーズだと思うが、下ネタが多く、パロディ元がマニアックすぎるせいだろうか、いまいち世間に知られていなような気がする。