癌と診断された主人公。
5年後の生存確率は50%
そんな主人公とその友達、家族、彼女、カウンセラーの先生との関わりを描いた作品。
まずこの映画の良い所は、闘病映画だというのに重々しい雰囲気がほとんど感じられず、むしろ笑いながら観れてしまうような映画であり、だからこそ後味も非常に良いということ!!
主人公役のジョゼフゴードンレヴィットは本当に素敵な俳優さん。彼が笑えばこっちまで笑顔(ニヤニヤとも言う)になれるし、彼が悲しそうな顔をすれば、こっちまで胸が痛くなった。50/50ではジョゼフゴードンレヴィットの良さが爆発していて、可愛らしい笑顔が何度も見ることが出来てとても幸せ。
そして…。癌と診断された主人公に対して、周りの人々は心配をしたり、気遣ったり、親切にしてくれたりもするけど、果たしてそれは本当に主人公にとっての幸せなのか。
そんな人間関係や自分の気持ちの整理がつかないことで翻弄されていく主人公。
そんな彼の支えはきっと、友達と家族。
友達(セスローゲン)がまた最高で、主人公が癌であると知っても尚、以前と全く変わらずにただただ楽しく接する。それも無理して明るく振舞っているというより、事の重大さに未だ気が付いていないような馬鹿っぽさが発揮されて、全く無理しているという感じは見受けられないから凄い。相変わらず下ネタを言い、主人公の癌をネタにしてみたりして。そういう自然(馬鹿)な対応は主人公にとって心地良いものだったに違いないと思う。
主人公はそんな友達と楽しくやりながら過ごすけど、勿論辛いこともある。
彼女のことで悩んだり、治療がきつかったり。そういう所はとてもリアルで、観ているこっちも辛くなってくるのだけど…。
そんな時にやってくるのがまたあの馬鹿な友達。
観ている私たちな悩みや辛さも吹っ飛んでしまうような軽快な言動で、「彼女?あんな女最初っから俺は嫌いだったけどな!(うろ覚え)」なんて言ってくれる。
終始、友達の優しさとアホさ加減が、この映画の本来なら重々しいであろう「病気」というテーマを軽くて扱いやすいものにしている。
そしてこの友達だけでなく、先程の彼女や、家族など一人一人にしっかり焦点が当てられているのが良かった!
それなのにも関わらず間延びしたりすることもなく、一人一人のパートが100分間に上手く織り交ぜられていた。
最後の手術前のシーンでは、主人公の周りの人々の想いが明らかになったりなんかして、一気に涙が溢れそうになった。
主人公の支えになったのは、心配性の母親でもあるし、馬鹿な友達でもある。そういう、主人公のことを想う人達の存在。
人を助けたいと思ってもベクトルが自分よりに向いていては意味がない。自分のことばかり考えながら、人を助けることなんて出来ない。
そんなハートフルな涙溢れるお話であるのに、無理矢理感動させようなんて魂胆が見えないから、お涙頂戴映画と感じることは全くない!!
ギャーギャー笑えて、ちょっと泣けて、後味の良い、あったかい闘病映画だった!!
4.8というスコアはジョゼフゴードンレヴィットとセスローゲンが伸ばしまくった。
ちなみにこの映画のベストオブジョゼフは「パンケーキを作ってあげるよ(うろ覚え)」の時のジョゼフ。めちゃくちゃ可愛いから皆さん是非観ましょう。