芋けんぴ

ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Qの芋けんぴのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

総合的にバランスが良かったり、平均点が高かったり、脚本がよくできてる作品より、僕はこういう不出来だけど尖がった作品が好き。

破で熱狂したファンに「いや、お前らこれ序破急の「破」だから、「答え」じゃないから」と言わんばかりのぶっ壊し方。

「君を守るためなら世界なんて!」

こんなセリフと展開が溢れたエヴァ後のアニメ界に「いや、世界は大事だろ」と見事に「破」をアンチテーゼとして機能させ、旧エヴァの結末をも問い直した怪作。

破綻してるとこは山ほどあるだろう。

でも旧エヴァリアル世代の僕には、アスカ、シンジ、レイが歩き出したあのラストカットがじんわりと胸に染みた。

追記

初見の感想を思い出したので。

旧劇ファンとしては結構いろんな説明がシンジになされていて、これでもわかりやすく作ってる気がしたな。

特に冬月がシンジに関わっていったシーンはそれまでのエヴァでは絶対になかったシーンで感動したのを覚えてるし、ユイと初号機の関係をきちんとシンジに説明したあたりも、実に庵野さんにしては「親切な展開」だと思った。

あらゆる経緯、裏側をシンジに開示して「何もしらない少年に世界の運命を託した旧劇」と差別化を図ろうとしてるのかなと睨んでる。
芋けんぴ

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