『コーマン帝国』のおまけの夜上映を見てきました。
家でDVDだとけっこう適当な見方をしてしまって、それぞれの場面の面白さばかり印象に残るのですが、映画館で集中してみると確信犯的に一つの方向をねらっていろんな仕掛けが入っているのがよくわかる楽しい映画です。
それにしても、低予算映画のはずなのに、これだけきちんと条件に合った役者が集まってしまうというのが凄い。
体育館での自習のシーンの惜しみないサービス精神は本当に感涙もの。
『グリース』のヒットにヒントを得て作ったという事ですが、ぜんぜんちがうやん(笑)。
おじさんおばさんのレベルの高い隠し芸大会じゃなく、これは低予算青春映画のエッセンスを凝縮した真面目で過激なパロディー。ワイズマンの『高校』の裏バージョンという見方も可能かも。
立てこもりのシーンの解消の仕方が凄くてびっくりしました。だれもあんな事しないだろうけれど、確かに正論。それで遊んでしまえるのが凄い。メジャーではあり得ない結末です。
よく考えたら、学校の持つ支配力の根拠って、ただの紙切れに由来していた時代もあったんだよな~としみじみ思った事でした。
(正しくラディカルな娯楽映画 2012/8/11記)