しゃにむ

エレベーターのしゃにむのレビュー・感想・評価

エレベーター(2011年製作の映画)
1.5
「人生は不公平なものです」

重量オーバー 真っ先睨まれ マジ卍
(実話)

↓あらすじ
某有名企業のパーティの夜。パーティ会場まで行くエレベーターに乗り合わせた、バカップル、無能警備員、アル中BBA、閉所恐怖症のつまらないコメディアン、肥満豚、ビッチ臭の妊婦、社長と生意気な孫娘。エレベーターが上り出すと、コメディアンと孫娘が口喧嘩を始め孫娘が緊急停止ボタンを押して49回でストップしてしまう。係りの者に連絡しても要領を得ない。時間潰しに身の上話をするとアル中BBAが発作を起こし死亡。彼女は社長の無謀な商売のせいで家族を亡くしていたのだ。自分だけぼろ儲けをした憎き社長の復讐のために爆弾を身につけていた…

・感想
狭い箱に他人とぎゅうぎゅう詰めにされるうんざりな状況で起きる災難を描く。何となく中途半端に開いたドアから身を乗り出して箱が勝手に動いて上半身と下半身がさようならする血みどろのスプラッタ展開を期待していたので微妙に違う感…意思があるかのように同乗者を滅多殺しにする狂気のエレベーターみたいなものを期待するといけない。もっと地味な作品だった。復讐の爆弾騒動が中心的に描かれる。嫌だなぁと思わされる。強欲な社長への復讐に巻き添えを喰らうのはたまったものではない。途中で止まるエレベーターから逃げ出すことは出来ない。爆弾は超至近距離にある。爆発したら確実に木っ端微塵で死は免れられないだろう。何も悪くないのに散々である。また痴話喧嘩も嫌だ。妊婦の父親が箱の中にいる。浮気をした上に無責任に捨てるなんて最悪な奴だ。最悪なのは他人の痴話喧嘩を聞かされることである。犬さえ食べないというのに。拷問だ。閉じ込められた際の現実問題としてトイレの問題がある。床にぶちまけるわけにもいかない。広がり踏むのも嫌だし臭うのも嫌だ。他人に排泄行為を見られる、殊に異性に見られるとなると、嫌で嫌で仕方ない。今作ではバックに秘密をぶちまける。変なところが印象的だ。始末に困るのは全ての元凶である孫娘。大人たちがパニックに陥ると耳を塞いで私は悪くない私は悪くないとお題目のように唱える。子供は責められない。社長の孫娘となるとますます責められるわけがない。最悪なことが起きると悪者を責めてスッキリしたいものだけど責められないてイライラが募る。嫌だなぁと思うシチュエーションを体感したい方は軽く視聴されるといい。こんな災難に遭遇しないためにも階段を使うことにしよう。しかし軟骨が擦り切れるのでやはりエレベーター。
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