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SAFE セイフのしゃにむのレビュー・感想・評価

SAFE セイフ(2012年製作の映画)
3.3
「見ればわかると思うが、オレは学生時代にボランティア部で活動していたんだ」

パンドラの箱を開けて悪だけが蔓延るこの世界に天(地獄)より遣わされし大聖人(魔王)ステイサムさんが持ちうる限りの徳(暴力)で心の爛れた罪人たちに癒し(つまり死)をもたらし、地上の汚れを浄化(殲滅)する全人類に捧げる魂の再生(破滅)の物語(大体合ってる)

この作品が特異に映るのはステイサムさんの慈悲が半端でないからでしょうか。

自害をしようと思いつめたり(しかし物理的に不可能な試みです)我が身の境遇を思って涙を流したり(彼の涙は一粒時価10000万ドル相当の価値があります)子どもの父親になろうとしたり(バケモノの親父は要らんと拒否されます)…と自らのイメージを覆すような意欲的な決意が伺えます。確固たるステイサム像に新たな息吹を吹き込む「表現者ステイサム」にますます敬服します( ´艸`)

ストーリーはとある事情から警察を辞めた地上無敵のホームレス・ルーク(ステイサムさん)がロシアン・マフィアとチャイニーズ・マフィアが奪い合う天才少女を奪取し、ロリコン共に正義の裁き(主に死)を下し、ついでに彼らの秘密金庫から金をせしめる痛快なヒューマンドラマに仕上がっています。

冒頭のボクシングシーンで視聴者のやわな心は鷲掴みです。一瞬だけ映るステイサムさんの逞しい筋肉美のチラリズムに怒り、激しく喜び悶えました。ステイサムさんは八百長を強要されますが、力の制御がド下手でワンパンで人気者youtuberをノックアウトしてしまいます。で、何故か勝ったのにキレます。

ステイサム「何だあいつは!ヤワすぎるんだよ!ちっとも本気を出していないのに、ワンパンでヤられちまうとは情けねぇ!」

ステイサムさん相手に一般ピープルがワンパンで気絶(意識不明で半ば植物人間)で済んだだけ奇跡だと思いますが…( ´艸`)

八百長を力で捻じ曲げてしまうと利害関係者(裏世界の住人)が困ってしまいます。それで愛する奥さんがマフィアに惨殺されます。家に押し入られマフィアに取り囲まれて絶体絶命(マフィアが)です。素直に撃ち殺せばいいものをマフィアは自害をヤケに推奨します。確かにステイサムさんを抹殺出来るのは彼にしか出来ないことです。結局家を追い出されて命だけは助かりました(マフィアの)

それからホームレス(全然見えない)として慎ましく生活していると今度は警察の連中に拉致られます。何だか真っ黒のいざこざがあったみたいだ。彼らもまたステイサムさんに自害を推奨します。わかってますね。

2度も尊厳を傷つけられさすがのステイサムさんもさすがに傷心のご様子です。珍しく思いつめた表情でプラットフォームの黄色い線の外側へ(彼は無事だとしても電車が壊れるから迷惑です)進む途中で物騒な連中から逃れる中国人の女の子を見かけ、正義の心(殺意)がメラメラと湧き上がります。それからはいつも通り。電車内だろうが御構い無しに野郎共を料理してやります。ステイサムさんを知るマフィアは驚愕の表情です。

マフィア「貴様…ゴミ集めか?」

ステイサム「ゴミは集めない。ただ始末するだけだ」(ドゴッ)

ステイサムさんにいきなり捕まる少女は驚きを隠せません。

ステイサム「大丈夫だ。オレはランボーはしないよ」(ウィンク)

数秒後車で警官を2度撥ねます。反対車線を爆走します。GTAみたいな爽快感!うん、ランボーじゃないねε-(´∀`; )

少女誘拐に飽き足らずステイサムさんはロシアンマフィアのバカ息子を拉致します。

ステイサム「ヘイ、ベイビー、たっぷり可愛がってやるよ。自分でもやり過ぎだなと思うくらいにな」(ニコリ)

うらやましい⊂二二二( ^ω^)二⊃ブーン

マフィアの裏金を頂くメンバーとの顔合わせシーンも痛快です。

ステイサム「よおワルども。ほぼ全員だな。レディックはどうした?」

警官「テメェがヤツの気管支を潰して入院中だよ!」

ステイサム「気管支って潰れるのかよ。初めて知ったぜ、ガハハハ」(抱腹絶倒)

なんと無邪気な笑顔だろう(^q^)

市長を脅すシーンも持ち前の優雅な(ブラックな)ユーモアを忘れません。

ステイサム「素直に渡すか、それとも是非おすすめしたい『不自由な余生』を送るかだぜ、市長さんよ」

市長「ほ、ほら」(ガクブル)

ステイサム「んん〜?まさかABBAのベストアルバムじゃないよな〜?」

他にも数々の美談(鬼畜)エピソードがあるので飽きません。秋の夜長にハゲ頭を眺めるのもこれまた乙ですねぇ( ´艸`)
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