(※金曜ロードショーでの「ながら見」兼アンチ『風立ちぬ』な私の雑感)
これはスタジオジブリの「憧れ」だ。
ジブリのスタッフは、カルチェラタンの住人だった。風間や海沼になりたかった。そして海に出会い「青春」を謳歌したかった。
その願望を「映画」に昇華したのが『コクリコ坂から』だ。
映画オリジナルの美大生・広小路幸子が可愛かった。
女性に囲まれる中性的な画家志望の彼女もまた、ジブリスタッフの「憧れ」から誕生したのかもしれない。
映画自体は平坦な印象。もっと山場を盛り上げた方が、見応えがあったはず。
ジブリなら、より切なく、より情熱的に描けたはずなのに…と思ってしまう。
それにしても、風間は岡田准一とよく似ている。顔や仕草などは、岡田を二次元に閉じ込めたようだ。
しかし日本産のアニメ映画なのだから、俳優やタレントではなく、声優をもっと起用したらいいのに。
「ジブリ」という看板があれば、俳優やタレントの力など使わなくても、ある程度の興行収入は見込めると思うのだが…。