ヤマノヒ

コクリコ坂からのヤマノヒのレビュー・感想・評価

コクリコ坂から(2011年製作の映画)
2.3
(※金曜ロードショーでの「ながら見」兼アンチ『風立ちぬ』な私の雑感)

 これはスタジオジブリの「憧れ」だ。

 ジブリのスタッフは、カルチェラタンの住人だった。風間や海沼になりたかった。そして海に出会い「青春」を謳歌したかった。
 その願望を「映画」に昇華したのが『コクリコ坂から』だ。

 映画オリジナルの美大生・広小路幸子が可愛かった。
 女性に囲まれる中性的な画家志望の彼女もまた、ジブリスタッフの「憧れ」から誕生したのかもしれない。

 映画自体は平坦な印象。もっと山場を盛り上げた方が、見応えがあったはず。
 ジブリなら、より切なく、より情熱的に描けたはずなのに…と思ってしまう。

 それにしても、風間は岡田准一とよく似ている。顔や仕草などは、岡田を二次元に閉じ込めたようだ。

 しかし日本産のアニメ映画なのだから、俳優やタレントではなく、声優をもっと起用したらいいのに。
 「ジブリ」という看板があれば、俳優やタレントの力など使わなくても、ある程度の興行収入は見込めると思うのだが…。
ヤマノヒ

ヤマノヒ