格好良い!格好良いの一言に尽きる。予期せぬ事態に遭遇したとき、「国」を背負う人々がどう戦うのか、その姿勢がとにかく頑固。
この作品を東日本大震災や原発問題、核問題、日米安保問題と関連付けて語りたがる人はたくさんいるだろうが、「ウルセエ!」と言いたい。そういう人たちはヨーロッパ企画・上田誠さん脚本のドラマ『ドラゴン青年団』を観ろ!!!!!
庵野監督が撮りたかったのは、ゴジラだ!!!!!!電車だ!!!!!!ビルだ!!!!!そして戦う人々だ!!!!!!全てを犠牲にしてゴジラに立ち向かう人々の、家庭環境等バックボーンが一切描かれていないことも潔くて美しい。
ゴジラ側に感情移入してしまうのも面白い。ゴジラは孤独で可哀想な生き物だ。何度も「ゴジラ頑張れ!破壊しろ!倒せ!壊せ!」と思ってしまった。その孤独の正体が何なのか、ラストカットが示唆してくれる。ゴジラは被害者だ。「日本」じゃなきゃゴジラは生まれないし、描かれないだろう。
一番怖いのは人間だなと思い知らされた作品。でも爆弾こわい。
関西だったら塚口あたりで爆音上映してくれないかな。
エンドロールに流れるたくさんの人々が、作中のゴジラと戦う人々と重なって、涙ぐんでしまった。