The Beatlesに詳しいわけでもなければ、ドキュメンタリー映画に詳しいわけでもない。私は、「なんとなく音楽と映画が好きな人」だ。
そんな私が抱く感想は、「The Beatlesって凄いんだな」。ウーピー・ゴールドバーグの言葉が刺さる。白人も黒人も関係なく、The Beatlesのファンということで一つになれた。音楽の力って、本当にあるのだな。
しかし、流行りすぎるのは大変だ。彼らは思慮深く、優しい青年たちだった。
感受性が豊かすぎて、苦しくなってしまったのではないだろうか。
映画館だから音が良く、音楽映画としてもワクワクできた。
そりゃ、ベースは下手側になるわけだ!ポール・マッカートニーは下手でこそ輝く!格好良い!!
※ここからは音楽を知らない馬鹿の感想。
The Beatlesは『おそ松さん』な要素もあったのではないだろうか。
同じような髪型、同じような服装。知らない人から見たら無個性で、誰が誰だか分からない。
しかしファンなら、「まつげがキュート」だと分かる。特徴的な格好なので、二次創作やコスプレがしやすい。
4人は常に一緒で、中性的だ。「彼らの音楽」だけでなく、「彼らの関係性」にトキメキを見出していたファンも少なくないだろう。
BLがどうこう、と言いたいのではなく、パッケージングとしてとても上手く成立しているな、と感心したのだ。
『おそ松さん』は二次創作しやすく、「キャラ個人」を好きになることも可能で、「関係性萌え」を楽しむこともできる。昨今のアイドル文化、オタク文化を詰め込んだような作品だ。
そのシステムが、まさか1960年代のイギリスにあったなんて!しかも泣く子も黙るThe Beatles!!そりゃ、『おそ松さん』が流行るわけだ。
そしてJBのファンとしては、「JBはこの人たちのこと嫌いだったろうな。凄いって分かるけど、認めたくはないだろうな」だ。
とにかくいろんなことを考える材料を提供してくれる映画だった。この材料をしっかりと噛み砕かなくては。