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迎春閣之風波のdiesixxのレビュー・感想・評価

迎春閣之風波(1973年製作の映画)
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1366年、元朝末期の中国。朱元璋率いる反元復漢運動が拡大する中、革命軍に裏切り者が出て軍の戦略図が元朝に仕える河南の王、李察罕の手に渡ろうとしていた。革命の闘士たちのもとに李察罕とその妹、婉児が戦略図を受け取るために砂漠の入り口にある宿、迎春閣に宿泊するという情報がもたらされた。革命闘士でもある迎春閣の女主人、萬人迷とそこで働く4人の女給、客や従業員に化けた朱元璋の密偵たちは李察罕一行を宿で待ち構え、戦略図の奪還と李察罕の暗殺を計画する。一方、李察罕も村に密偵を派遣し、革命軍の動向を探っていた…。

序盤は酒場でトラブルを起こす酔客相手に女給軍団が立ち回るコメディ調でジャブ程度のアクションが出てくる。その後、チャーハン兄妹が登場してからは戦略図奪取とバレるかバレないかのサスペンス。最後に怒涛のアクション、という展開。ラストのバトルシーン以外はほとんど宿内で展開する密室劇。『侠女』のようなスケール感は乏しい。
チャーハン妹ワンアルは、『侠女』のヒロインシュー・フォンが冷酷な悪女を演じている。味方側の宿の女主人と4人のスパイなど、女性キャラがアクションで大活躍するところが大変良い。ラストに残るの男だけなのが悲しいけど。
終盤のアクションはさすがキン・フー。キレのいいトランポリンアクションとリズミカルなカッティングで手に汗握る。ずっと見てられる。
サスペンスフルな音楽も最高だ。
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