このレビューはネタバレを含みます
※大量のG、ネコに乱暴な描写あり。苦手な人注意。
なかなか見事なミスリードだった。家庭環境による本人の異常性や身にまとう物のシンボルからどうしても序盤は犯人がアリスとしか思えなかった。『え?他に誰かいる?』って誘導もうまい。
中盤、アリスではないと確定する流れを観ても『じゃあどの子が?』となってしまったのが悔しい。
犯人が自らその正体を明かした時『え?誰?』となったのは秘密。
じゃあ動機は?となるが、こちらもしっかりと伏線が張られててやられてしまった。
アリスやアニー含め登場人物のピーキーな感情表現がまるで舞台演劇でも観てるかのような大仰さがあったがこれはこれでいい。大家さんのキャラもすげーインパクト。この辺の濃い要素が上手い具合に外堀を埋めてて話の主軸を引き立てている。
ラストのショットは、背景が火事でニヤリとしているネットで有名な少女の画像思い出してしまった。
思ってた以上に面白い作品だったが、ネコを乱暴に扱うあのシーンだけは大きくマイナス。
しかしこのジャケットのセンス、時代を感じさせませんな。紙袋の中のお面がまるで生きてるかのよう。