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エターナル・キスのGreenTのレビュー・感想・評価

エターナル・キス(2007年製作の映画)
2.0
猟奇的ホラー映画風に始まって「おっ!」と思って観始めたので、この日本のパケ写に驚き!

掴みはいいんですよ。使い古され色褪せた家に死体が運ばれてくる。ここは葬儀屋を営むモロー一家の家。エルビス・モロー(マックス・ミンゲラ)は、死体を葬式用に装飾するのだが、死体の男性は昔エルビスを口汚く罵ったリトル・リーグのコーチ。なのでエルビスはこの死体の口を接着剤で止め、写真を撮る。

アルバムにはたくさんの死体の写真があり、これはエルビスの趣味と思われる。

時を同じくして、アナベラ・リー(ブレイク・ライブリー)は、ミスコンの準備に忙しい。ステージママのジェネバ(メアリー・ステインバーゲン)に言われるまま、摂食障害を患ってもミスコンに出させられる。優勝はするが、今までの無理がたたって、ステージで倒れ、そのまま亡くなる。

エルビスの死体アルバムのカバーに「スクラップ・ブック♡」って書いてあったり、アナベラがステージで簡単に死んじゃったり、ちょっと笑ってしまうのですが、アナベラの死体が葬儀屋に運ばれてくるので、「これはすごいことになるぞ!」って期待は膨らみます。

そ、それが・・・

エルビスはアナベラの余りの美しさにキスをしてしまうのだが、その時カメラが勝手に作動して写真を撮る。そしてアナベラは、キスで生き返る!!!

救急車を呼び、家に帰ったアナベラは、「生き返ったミスコン優勝者!」みたいな感じでメディアに追いかけられ、ステージママは大喜びだが、アナベラは嫌気がさしてくる。

ステージママの再婚した旦那がアナベラを性的虐待しているのではって下りもあるのですが、なんかこの辺はあまり掘り下げない。アナベラが「こんな生活は嫌!」って逆らったら、両親は金づるにしようとしているんだから、彼女をすごい方法で縛り付けようとするのかな?とか思うんだけど、それもない。

なんかもっと、ブリトニー・スピアーズみたいになっていくのかと期待していたんだけど。

で、アナベラは、自分がどうやって生き返ったかを知りたくて、モロー家を訪ねてくるんだけど、お父さんのチャーリーは、街の不良に殴られて、子供帰りしてしまった人。実はエルビスはティーンエージャーで資格を持っていないので、脳に障害を負ったお父さんの代わりに死体の処理をしているのがバレたら困るので、アナベラに本当のことを言えない。

マックス・ミンゲラ、確かにすっごい若いんだけど、ティーンエージャーには見えなかったなあ。

・・・なんかこうして書いているとひどい映画だなあ。なんで最後まで観たんだろ。

アナベラはもうステージママのいる家に帰りたくないと言い、モロー一家の家に居座る。家がボロボロだと勝手にペイントし始め、それは途中で勝手に止めて、裏庭にひまわりを植えたいとか言い始めたり、すごい自分勝手で嫌な女。

でも、このブレイク・ライブリーの演技はいいんですよ。

いつも思うんですけど、しばらく身を隠したいからかくまってって話になると、必ず親切にかくまってあげた人が「誘拐した」とか言って罪に問われるじゃないですか。なんで迷惑かけるってわかっているのに「泊めて」なんて言うのかね。頼まれた方も断ればいいのに。

そこが「恋に落ちちゃった」ってことなの?

なんかこの辺から面白くなくなってくるんだけど、こっから単なるロマンスになっていくのよ。最初の猟奇的なのはどこへ行ったんだ?

さすがYoutube の無料コマーシャル付き映画。でもブレイク・ライブリーのことはちょっと見直した。
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