わたふぁ

ウディ・アレンの愛と死のわたふぁのレビュー・感想・評価

ウディ・アレンの愛と死(1975年製作の映画)
-
みんなのSFブームに乗っかって作った『スリーパー』、その次の今作『ウディアレンの愛と死』では、みんなが手を出すコスチュームプレイ(衣装劇)にレッツトライ!
そしてベトナム戦争で劣勢にあったアメリカでは反戦映画も流行っていたので、その要素もボク流に盛り込んでみたョ♪

ってな具合の初期作にありがちなドタバタ喜劇。

アレンのオールタイムベスト10の一本に、ベルイマンの『第七の封印』が入っているし、この死神のデザインはここから来ているのだろうか。

ダイアン・キートンはこれが、アレン作品2本目。次の『アニーホール』の頃にはアレンにゾッコンなわけで、すでにこの頃恋人同士だったのかも。めちゃくちゃ楽しそうに芝居をしているのが見てとれる。

『きみの瞳に乾杯…』と言われて
『あなたの鼻に乾杯…』

とか真面目な顔で言っちゃうダイアンが可愛い。

結局、アレンはこの作品で何がしたかったのか。
大好きなものを集めて一度、破壊し、粉砕し、ミックスし、そして一塊の笑いにしようとしたのかなと。

映画作りも、倫理哲学も、ポエムも、史劇も、、ぜんぶ彼の好きな物なのに、一周回って嘲笑っちゃったりして。
…よくわからないが、何だかこういう作品こそ、今となっては作者の思い出に残っているのではないかなぁとか勝手に思う。