このレビューはネタバレを含みます
まずは、”山”という大いなる自然の中で日々暮らしている人々がいるのだという事実に圧倒される。今の自分の生活と比べて、到底そこで暮らしていくことなど想像できないと思いつつも、どこかあの景色に憧れる自分もいる。
過酷な環境の中で、次第に暴力性を開花させていく弟の危うさ。閉鎖された関係性の中で、ついに禁忌を犯してしまう姉弟。
開放された自然の中で一線を超える二人、露わになった姉の裸体の美しさに目を奪われる。
禁忌の果ての破滅的な結末。変色した両親の亡骸を照らす光が妙に恐ろしく感じた。