KSat

ザ・シャウト/さまよえる幻響のKSatのレビュー・感想・評価

3.7
いやあ、これはマジで頭おかしい映画。でも、ちゃんとサスペンスではあった。

蝿、羊、ワイン、教会、犬など、あらゆる象徴から明らかなように、クロスリーはたぶん悪魔だろうし、ものすごく深読みすると、これはアボリジニの人々による呪術を使った英国キリスト教徒に対する復讐なのかもしれない。

しかし、回想や妄想と現実が行き来する構成な上に精神病院が舞台ということもあり、全部が支離滅裂な妄想にも思える。何が何だかようわからんが、そのようわからんところも含めてちゃんと楽しめる怪作だった。

とりあえず、叫び声が想像以上にすごくちゃんと叫び声で、もうこれはThe Shout以外のタイトルは付けようがないわな。スコリモフスキーは掴みどころがない変な映画ばっか撮るね。
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