おけい

血を吸うカメラのおけいのレビュー・感想・評価

血を吸うカメラ(1960年製作の映画)
3.5
死ぬまでに観たい映画1001本 365番

同時期に発表されたヒッチコックの『サイコ』と比較されることの多いイギリス産サイコスリラー。

女性の恐怖に歪んだ瞬間の顔をカメラに収めたい衝動にかられ、撮影しながら殺人を犯していくというサイコパスは誠実そうなカメラマンの青年である。

追いつめられる女性が身動き取れない状況でもないので、もっと抵抗しても良さそうなのだが…カメラに綺麗に収まってあっさり殺されるとこが緊迫感が無くリアリティに欠けている。また、研究者の父親に恐怖体験による反応の実験台にされていたことが、サイコパス形成に繋がった…という点も理由としては若干弱い。

ただ、邦題のセンスは好き。

あと、隠した死体が発見される瞬間の周りの反応や女性がキャー!!と叫んで倒れる反応をカメラに収めるべく、生き生きした顔でカメラを向ける青年が変態チックで面白かった。
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