このレビューはネタバレを含みます
出演している女優陣が本当に豪華で見惚れる作品でした。
双葉(山本富士子)の夫である松吉(船越英二)が飄々としていて、悪びれる様子が1つもないのが印象的で、自業自得の結末に納得しました。彼を獲得した、市子(岸惠子)はきっと幸せにはなれないことも暗示されていて、プライドのかかった争いが浅ましいようにも思えました。
また、双葉が三輪子(宮城まり子)に対して放った「誰にでも優しいってことは、誰にも優しくないってことよ」という台詞が作品の内容と相まって、とても頷けるものでした。勿論、松吉の態度が不誠実で、本当の優しさではなかったということでしょうが。
作品内で度々繰り広げられる、皮肉の混じった会話や毒のある言葉を使ったやりとりがとてもクールで素敵でした。ただ、作品内の彼女たちにとっては、かなり辛いものでしょうね。
それにしても、松吉は罪深いですね…。人1人死んでいますしね。
一生忘れられない男になるかもしれませんが、双葉たちには幸せになってもらいたいものです。
