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バックマン家の人々のsayanaのレビュー・感想・評価

バックマン家の人々(1989年製作の映画)
3.8
家族はその後の人生を左右するような大事な決断を迫られる局面に何度も遭遇するものなんだなって改めて実感。「生きてる限り親の心配は尽きない。」みんな良い親であろうと彼らなりの方法で必死に頑張る姿にすごく感銘を受けた。
どの家庭も各々の問題を抱えているけど、特にギル・カレン夫妻の葛藤が印象的だった。親としてだけでなく、夫婦としても、男と女ってだけで家族観は大分違う。夫婦みたいにある程度付き合いが長くなってくると、軽率に自分勝手な発言をしてしまいがちだけど相手も一人の人間であるということを再認識することが大切なのだと思い知った。
中でも学校から特別学級に入ることを勧められてしまうケヴィンの子育てに四苦八苦するギルの姿はすごく懸命で、ケヴィンをがっかりさせないように奮闘するギルはまさに頑張る父親の姿そのものだった。
それとキアヌ演じるトッドが「車の運転や釣りにも免許が必要な時もある。なのに父親は無免許でもなれる」と言うんだけど、このセリフが彼の家庭環境を物語っているようで悲しくなった。普段はバカでアホなキャラが突然核心を突くようなことを言うと何だか切なくなるよね。
あとおばあちゃんが何よりの癒しだった。もしかしたらバックマン家の人々を一致団結させてたのはおばあちゃんかも。
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