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ローズマリーの赤ちゃんのsayanaのレビュー・感想・評価

ローズマリーの赤ちゃん(1968年製作の映画)
3.4
ホラー映画だけど派手な怖さではなく、日常に潜むのかも分からない奇妙で不気味な怖さ。悪魔崇拝者の仕業なのか、ローズマリーの妄想なのか最後まで分からなくて、終始目が離せず、目撃者のような気持ちで観てた。
ミア・ファローの演技が圧巻!最初は世間知らずで純粋なカトリック娘だったのが、心配なほど痩せ細って、そしてやがては子供のためにヒステリックな母親になるまでの演じ分けが素晴らしい。「我が子は無事に生まれてくるのか」その不安は他の母親が抱くものと同じであるだろうに、それが悪魔の子かもしれないだなんて。最後の赤ん坊を見る表情が何とも言えず印象的だった。
観客を煽るような映画が苦手で、ホラー映画も避けてきたジャンルだけど、本作のようにカルトや悪魔崇拝をテーマにしているものは妙に真に迫ってくるものがあって、とても面白い。そして何より美学がある。パターン化されたり、量産される前のホラー映画は掘り下げる価値あるかも。
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