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アメリカン・ユートピアのsayanaのレビュー・感想・評価

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)
3.9
正直、トーキング・ヘッズの曲は歌詞の意味をきちんと理解せずに何となくリズムが好きという薄っぺらい理由で聞いてたから、この映画をきっかけにデヴィッド・バーンが訴えていることにもっと耳を傾けようと思いました。あの個性的な音楽性やビジュアルから、「風変わりな人」というレッテルで片づけちゃってたけど、凡人では到底考えないような根源的な問いや悟りを持った人だなと思った。歌詞に注目すると、あまりに独特なメタファーからメッセージ性がぼんやりしてしまうけど、バーンの大真面目なユーモアからはそれがただならぬ意味を持つっていうことだけは分かる。この後、もっと彼の哲学を自分で整理して考えたいと思った。
言うまでもないけど、「ストップ・メイキング・センス」同様、圧巻のパフォーマンス!バーンの歌声が全く衰えてなくてびっくり。エンタメであり、アート。最後に自転車で帰っていくように、それを涼しい顔でやってのけちゃうところがまたかっこいい。この年になっても若者や黒人など見えない声のために活動してるところ、マジで尊敬…。なんてかっこいい人なんだろう…。
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